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 (独)科学技術振興機構(JST)、抄紙技術を応用した排ガス浄化装置を開発

発表日:2010.11.10


  (独)科学技術振興機構(JST)は、独創的シーズ展開事業・委託開発の開発課題として、湿式抄紙製法による排ガス浄化装置の開発に成功したと発表した。同開発課題は、九州大学大学院農学研究院北岡卓也准教授と(株)エフ・シー・シーとの共同研究成果を基に、平成18年10月から平成22年7月にかけて、(株)エフ・シー・シーが企業化開発を進めていたもの。今回開発した排ガス浄化装置は、セラミックス粉末にパルプを加えた原料を、手すき和紙などを作るように紙のシート状にしてから、巻き取ってハニカム(蜂の巣)状に成形・焼成し、パラジウムとロジウム触媒を加えたもの。同方法では、紙のように細孔をもつ多孔質体を形成できるため、多孔質の構造特性によって排ガスと触媒との接触機会が増えて、反応効率が高まることが期待される。また、耐熱性の高いマグネトプランバイトの表面にパラジウム・ロジウム触媒をのせ、ハニカム構造体にコーティングすることで、高温でも浄化性能を維持することが可能となった。同技術を自動二輪車や汎用機などの排ガス浄化装置に用いることは、貴金属使用量の減少や、大気汚染の抑制につながり、今後は、水素製造触媒、光触媒などへの利用・展開も期待されるという。

情報源 (独)科学技術振興機構 プレスリリース
機関 (独)科学技術振興機構
分野 大気環境
キーワード 大気汚染 | 科学技術振興機構 | 触媒 | 九州大学 | JST | 耐熱性 | 浄化 | 排ガス | パラジウム | ロジウム
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