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東京電力（株）、福島第一原子力発電所からの低レベルの滞留水などの海洋放出の結果を公表
発表日：2011.04.15
東京電力（株）は、2011年4月4日から10日にかけて実施した、福島第一原子力発電所からの低レベルの滞留水などの海洋放出の結果を公表した。今回の措置は、同発電所タービン建屋内に存在する、極めて高い放射性廃液を安定した状態で管理貯蔵するため、その移送先となる同発電所の集中廃棄物処理施設内に溜まっている低レベルの滞留水を排出するとともに、原子炉の安全確保のため、5・6号機のサブドレンピット（地下水の排水用立て坑）に保管されている低レベルの地下水を放出したもの。その結果、海洋へ放出された低レベル滞留水等の量は、集中廃棄物処理施設より約9,070トン、5・6号機のサブドレンピットより約1,323トン（5号機：約950トン、6号機：約373トン）となり、放出された全放射能量は約1,500億ベクレル（1億=10の9乗）となった。この低レベル滞留水等の海洋放出にともなう影響は、近隣の魚類や海藻などを毎日食べ続けると評価した場合、成人の実効放射線量は、年間約0.6mSv（ミリシーベルト）と評価され、これは、一般公衆が自然界から受ける年間線量（2.4mSv）の4分の1であり、海洋放出前の評価結果と同程度になっている。今後、同社は、2号機タービン建屋内の極めて高いレベルの放射性廃液等については、集中廃棄物処理施設の建屋内における止水対策などが整い次第、同施設の建屋に移送し、安定した状態で保管する。また、5・6号機のサブドレンピットに溜まった地下水については、屋外に設けた仮設タンク等に受け入れることとし、適切な放射能低減策を検討していくという。
