内閣府 経済社会総合研究所は、中国・天津市における環境保全シミュレーション結果(II)として、中小工場への簡易脱硫装置の設置等を行った場合の健康被害抑制効果について発表した。中国では石炭燃焼によって発生するSO2による大気汚染が深刻な環境問題となっている。この研究では、天津市全体を1km×1kmメッシュに分割し、各メッシュのSO2濃度と健康被害をモデルで予測した。その際、暖房用の熱供給、中小規模の工場からの排煙、そして家庭で燃焼される石炭に注目し、SO2削減対策としてバイオマス利用技術と簡易脱硫装置の導入を想定し、健康被害の抑制効果を計算した。その結果、これらの脱硫対策により、おおむね日本の環境基準をクリアする水準までSO2濃度が低下し、新規の患者発生は大きく抑制され、年末の患者数も減少に転じることが示された。
情報源 |
内閣府 経済社会総合研究所 新着情報(ESRI Discussion Paper Series No.268)
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機関 | 内閣府 経済社会総合研究所 |
分野 |
健康・化学物質 大気環境 |
キーワード | 石炭 | SO2 | バイオマス | 工場 | シミュレーション | 脱硫 | 健康被害 | 内閣府 | 天津市 | 経済社会総合研究所 |
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