(独)農業環境技術研究所は、わが国の河川に広く生息するコガタシマトビケラの1齢幼虫を用いた農薬の急性毒性試験法を開発し、マニュアルを公開した。わが国の農薬登録制度では、水生生物に対する農薬の生態影響の評価を、OECDテストガイドラインに準拠する3種の試験生物種(魚類・ミジンコ類・緑藻類)を用いた急性毒性試験により実施することになっている。しかし、藻類を食べる生物の代表種として試験に用いられるミジンコ類は湖沼に生息しており、水稲用の農薬による汚染が懸念される河川生態系の中で藻類を食べる生物を代表していない。そこで同研究所では、わが国の河川生態系の中で藻類を食べる生物として重要な水生昆虫の一種であるコガタシマトビケラを用いて、わが国の農業や自然環境にあった農薬の影響評価法を開発した。