環境省は、平成18年度海洋環境モニタリング調査結果を公表した。この調査は、日本周辺海域における陸域起源の汚染や廃棄物の海洋投入処分による汚染が水質・底質に及ぼす影響、および海洋生物に蓄積される汚染物質の濃度、底生生物群集の個体数、浮遊プラスチック類漂流物の量等について調査することにより、海洋の汚染状況を把握することを目的としている。平成18年度調査の結果、生体濃度調査では、環境基準が設定されているカドミウム等の項目は基準値以下であり、その他の項目も過去の調査と比較して特段の汚染の進行は認められなかった。また、九州西岸沖の廃棄物投入処分海域の調査では、堆積物中から直鎖アルキルベンゼン(生活排水汚染の指標物質)が過去の調査と比較して高濃度で検出されたが、人の健康に影響を及ぼすおそれはないという。