環境省は、被災地の地下水質のモニタリング調査における放射性物質濃度の測定結果(第7報)を公表した。同省では、政府のモニタリング調整会議で決定された総合モニタリング計画に基づき、継続的に地下水の放射性物質濃度モニタリング調査を実施している。今回、分析が終了した福島県内の地下水における測定結果を7報として公表した(採水日:平成24年1月30日~3月16日)。その結果、放射性ヨウ素(I-131)、放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)は、測定した全264地点で不検出であった(検出限界値:1Bq/L)。また、警戒区域内(採水時)の8地点で測定した放射性ストロンチウム(Sr-89、Sr-90)については、Sr-89が全8地点で不検出、Sr-90は0.0004~0.0029Bq/Lの範囲であった。なお、このSr-90の濃度は、東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故発生以前に全国で測定されていた蛇口水のSr-90の濃度(検出限界~0.0023Bq/L:平成21年度調査結果)と同程度である。同省では、今年度も、継続的に被災地の地下水の放射性物質濃度のモニタリング調査を実施することとしている。