日本ガイシ(株)は、窒素酸化物(NOx)測定誤差を30%低減した車載用高精度NOxセンサーを、独・コンチネンタル社と共同開発し、世界で初めて商品化した。同センサーの供給体制を確保するため、2009年に年間生産能力を200万個に増強する。これは、世界的に厳しくなるディーゼル車排ガス規制(米国のUS10、欧州のユーロV規制、日本のポスト新長期規制など)に対応したもの。従来、車載用NOxセンサーでは、排ガス中の酸素イオンの量からNOx濃度を算出する手法が用いられてきたが、排ガス中にはNOx以外の酸化物や酸素(O2)が存在するため、NOx由来の酸素イオンだけを精度よく検知することが困難であった。同社では、NOxセンサーの素子を2室に分け、第1室で自動車排ガス中の一酸化窒素(NO)以外の酸素イオンをすべて取り除き、第2室でNO由来の酸素イオンだけを検知することで、NOxセンサーの高精度化に成功した。