OECD、各国の緩和策を分析し排出削減のさらなる加速が必要と報告
発表日:2015.10.20
経済協力開発機構(OECD)は、OECD加盟34か国を含む44か国とEUの気候変動緩和策を分析する報告書「気候変動の緩和:政策と進展」を新たに発表し、先進・新興経済諸国の気候変動対策は緩和目標にはまだ程遠く、各国ともに政策の加速・強化が必要であるとした。上記44か国とEUの温室効果ガス(GHG)排出量は全体の8割強を占め、炭素価格付け制度や化石燃料の補助金廃止、環境保全技術の研究開発への投資等で大半の国がGDP当たりのGHG排出量を減少させているが、気候変動への対処には不十分で、気温上昇を2℃に抑えるという目標のためには、各国とも早急な政策の実施が必要だとしている。報告書によると、2020年以降の削減目標である約束草案(INDC)を公表した国のうち、2015年8月時点でアメリカは年2.3~2.8%、EUは年2.8%のGHG排出量削減が必要だという。目標を絶対値でなく対GDP比で示した中国には、2030年目標に向けて排出量と経済成長との一層の切り離しが必要とした。今回の報告書に付随する詳細な国別データは、11月中旬以降に公開するという。
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