三陸沖が世界の海の中で最大の水温上昇幅に!黒潮続流の異常進路の影響か
発表日:2025.02.14
東北大学大学院理学研究科・杉本教授(兼務:東北大学・海洋研究開発機構 変動海洋エコシステム高等研究所)が率いる研究グループは、2023年以降、三陸沖の海水温が平年より約6℃高い状態が続いていることを発見した(掲載誌:Journal of Oceanography)。──研究グループは、異常な水温上昇の主な原因は「黒潮続流の異常な進路」によるものと考察している。黒潮続流は通常、千葉県から東へ流れるが、2022年末から北向きに進路を変え、2024年春には青森県沖に達した。この変化により、三陸沖の海洋環境が大きく変わり、地域の気候や水産業に影響を与えている。研究では、衛星観測データや気象庁の観測航海データを用いて、深さ400メートル付近まで水温が10℃以上高いことを確認した。また、この異常な水温上昇が三陸沖の気温を上昇させ、その影響は上空2000メートルまで及ぶことが明らかになった。海洋生態系や水産資源の分布に大きな影響を与える可能性が懸念される。
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