国際エネルギー機関(IEA)は、世界の気候上昇を2℃に抑える目標を実現するには、世界の温室効果ガス排出量の約3分の2を占めるエネルギー部門において徹底的な削減努力が必要であると、『世界エネルギー展望』の特別報告書で示した。IEAによると、エネルギー関連のCO2排出量は2012年に世界全体で1.4%増加し、過去最高の316億トンを記録。このままでは世界気温が3.6~5.3℃上昇する恐れがあるという。このため報告書では、経済成長を損なうことなく、既存技術のみを用いて2020年までに大幅な排出削減をもたらす4つのエネルギー政策を提案。具体的には、1)建物や産業設備、輸送手段における省エネ対策の実施、2)非効率的な石炭発電所の建設・使用の制限、3)石油・ガス上流事業で排出されるメタン(温室効果ガス)の半減、4)化石燃料補助金の段階的廃止、である。報告書ではまた、気候変動の物理的影響に対するエネルギーシステムの適応力向上の必要性や、気候対策の遅れによるコスト増大など、様々な分析結果を示した。
情報源 | 国際エネルギー機関(IEA) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国際エネルギー機関(IEA) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 省エネルギー | CO2 | 温室効果ガス | 気温 | メタン | 国際エネルギー機関 | IEA | 化石燃料 | 排出削減 | エネルギー政策 |
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