アメリカエネルギー省は、次世代バイオ燃料普及策の一環として、コスト競争力のある藻類バイオ燃料の開発支援、および先進バイオ燃料用バイオマスのサプライチェーン合理化のため、計5つのプロジェクトに総額2200万ドル超を投資すると発表した。アメリカでは、運輸部門が国内の石油消費量の3分の2、温室効果ガス排出量の3分の1を占めている。非食用原料や廃棄物、藻類から生成するセルロース・炭化水素系バイオ燃料は、石油などの既存型燃料に直接代わることができ、排出削減に効果的である。今回発表されたのは、藻類バイオ燃料生産では、コスト競争力のある開放型培養システムの開発、既存の精製所に対応する新たな手順の開発など4プロジェクトで、商業規模生産の資本・操業コストを低減しつつ、持続可能な藻類の生産性向上を促すという。また、バイオマスサプライチェーン全体の調達・取扱・前処理コストを低減する新規プロジェクト1件も投資対象に選ばれた。