アメリカエネルギー省(DOE)は、フロリダ州のバイオエネルギーセンターにおいて国内初となる商業規模でのセルロース系エタノールの生産が可能になったと発表した。同プロジェクトはガス化と発酵を組み合わせた独自技術を用いて、刈り取った草や廃材など植物性廃棄物や一般廃棄物を輸送燃料や電力に転換するもので、年間で800万ガロンのエタノールと、6メガワットの電力の生産が可能だという。国内2社の共同事業が、2009年にDOEより5000万ドルの助成を受けて開発した。DOE長官は、今後のエネルギー分野の進歩につながる革新的技術には開発の早期段階で投資することが必要であると強調するとともに、「潜在的エネルギー資源の開発は大統領の包括的エネルギー戦略の一環であり、この分野におけるアメリカのリーダーシップを測る重要な基準ともなる」と述べた。「大統領気候行動計画」でも、バイオ燃料がエネルギー安全保障において重要な役割を果たし、農村地域の経済発展や輸送部門の温室効果ガスの排出削減に寄与するとしている。