アメリカの環境保護庁(EPA)と農務省(USDA)は、メキシコ国境に近い地域において、安全な飲料水と汚水処理システムを目指す共同の取組みを開始した。国境地域には、こうした上下水システムを建設・改修する資金がない町や村が多く、未処理水の垂れ流しによる環境被害や、サルモネラ等汚水に起因する疾病など健康被害のリスクが高い。EPAとUSDAが初期ニーズ調査を実施したところ、アリゾナ州、カリフォルニア州、ニューメキシコ州、テキサス州で、環境あるいは公衆衛生のリスクに直面し、水インフラへのニーズが高い町・村が判明した。USDAはこれらの地域の優先度分析と技術支援の方法検討のため、技術支援およびトレーニング助成プログラムを通じ50万ドルを投入する予定で、特に必要度の高い地域を重点的に支援し、安全な飲料水へのアクセスと基本的な衛生環境の向上を目指すという。この取組を含め、EPAとUSDAは、上下水システムの持続可能性向上のため、ガイドブック作成などに協力して取り組んでいるという。