欧州環境局(EEA)は、政策的な取り組みによって全体として大気質は改善されつつあるものの、ほとんどの欧州都市の大気汚染は依然として危険なレベルであることを示す報告書を公表した。報告書によると、粒子状物質やオゾン等の大部分の大気汚染物質はここ10年間でわずかに減少したが、二酸化窒素(NO2)は期待されたほどの減少を示していない。この理由の1つには、NO2の主な発生源である自動車の排出基準が必ずしも排出量削減に結び付いていないことがあるという。10年間で最も増加した汚染物質はベンゾ[a]ピレンであり、その背景には都市部での薪ストーブとバイオマス燃料の利用増がある。最も危険な大気汚染物質は、肺の奥深くまで侵入する微小粒子状物質で、2011年の欧州における大気汚染物質による早死の大部分は長期的な粒子状物質曝露が原因だという。EEAは、医療費、労働者の生産性、市民の健康等を考慮すると、大気汚染のコストは膨大な額に上ると推定している。
情報源 | 欧州環境局(EEA) プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境局(EEA) |
分野 | 健康・化学物質 大気環境 |
キーワード | 大気汚染 | 自動車 | 粒子状物質 | EEA | NO2 | 大気汚染物質 | 欧州環境局 | 大気質 |
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