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 欧州環境庁、現在の海洋利用は海洋生態系を脅かし持続不可能と報告

発表日:2015.06.24


  欧州環境庁(EEA)は、新たに発表した報告書「欧州の海洋の状況」で、人間の活動による影響(生物資源の採取・生産、海洋ごみ、農業用肥料の流入等)や気候変動の影響(水温上昇、海洋酸性化等)の蓄積が、欧州の海の生産性や回復力を脅かしていると指摘した。EUでは漁業、洋上エネルギー生産、海洋生物多様性の保全など、欧州の海の持続可能な利用を目指す様々な政策の基本として「海洋戦略枠組み指令」を2008年に採択し、海洋が「生産的」「健全」「クリーン」であることを目標として定めているが、今回の報告書は、現在の海は生産的ではあるが健全でもクリーンでもないとしている。例えば、EU生息地指令により2007~2012年に実施された海洋生物種・生息地の評価で、保全状態が良好とされたのはごくわずかに過ぎない。2000年以降、新たに観察された外来種は約320種に上り、底引きトロール漁による海底の損傷等も負荷になっている。EEA長官は、「地球の限界を尊重し、経済成長への政策を、海洋を守る政策に調和させることが必要だ」としている。

情報源 欧州環境庁(EEA) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州環境庁(EEA)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 気候変動 | 欧州環境庁 | EEA | 持続可能性 | 海洋酸性化 | 海洋生態系 | 水温上昇 | 生息地指令 | 海洋ごみ
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