パリ気候会議(COP21)を数か月後に控えた2015年7月7日、世界の主要な気候専門家らが最新の科学的知見を共有し解決策を探る「気候変動の下での我ら共通の未来(CFCC15)」会議が、パリで始まった。会議は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)、国際科学会議(ICSU)などが開催し、100以上の国から約2000人が参加する。気候変動に関する問題は広範に及ぶため、会議は分野横断的、統合的なアプローチをとり、プログラムは最新の知見、共同の行動、革新的解決策へと段階的に進むという。IPCCの最新報告書では、気候変動はもはや回避できないが、変動を抑制し、豊かで持続可能な未来を築く手段はまだあるとしており、会議ではこれを念頭に、気候変動に対処し、その最悪の影響を回避する方法について科学的見解を出し合う。冒頭の全体会議で登壇したフランスのロワイヤル環境大臣は、「問題は、行動するかどうかではもはやなく、どのように行動するかである」とし、科学者らには、そのもっとも有望な経路を示すという大きな役割があると述べた。