カナダ環境・気候変動省は初めて、強制力のある全国大気汚染物質排出基準を主要産業施設に課す「多部門大気汚染物質規制」を最終決定した。この規制は、「大気質管理システム」(AQMS)の重要な要素として、連邦・州・準州の各政府や業界、NGO等が協議を重ね作成されたもので、世界的に大気質が極めて良好な同国が更なる大気質向上を図る。規制による効果として、今後19年間で窒素酸化物排出を2000キロトン(国内すべての乗用車とトラックの排出量約12年分に相当)削減するなど、スモッグや酸性雨の原因となる汚染物質の大幅削減が期待できる。健康面でも、2035年までに早死を数百件、喘息発作の日を約35万日、劣悪な大気質で活動が制限される日を100万日以上抑制できるという。規制は国内数千件の大気汚染源に適用され、具体的にボイラーやヒーター、セメント窯、定置エンジン(ガス圧縮用、バックアップ発電機用など)が対象となる。この規制により、石油・ガス産業の生産・加工活動から排出される窒素酸化物を40%削減できるという。
情報源 | カナダ環境・気候変動省 プレスリリース |
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国・地域 | カナダ |
機関 | カナダ環境・気候変動省 |
分野 | 大気環境 |
キーワード | 窒素酸化物 | 健康影響 | 大気汚染物質 | 排出規制 | 排出基準 | 大気質 | 産業施設 | カナダ環境・気候変動省 |
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