アメリカ環境保護庁(EPA)は、薪を燃料とした各種暖房機器(薪ストーブ、暖炉用インサート、温水暖房装置等)の大気汚染物質排出基準の改正案を公表した。薪ストーブ等の排煙には有害な大気汚染物質や揮発性有機化合物、一酸化炭素、煤(粒子状物質)等が含まれ、人々の健康に重大な影響を及ぼす恐れがある。特に粒子状物質による影響は深刻で、心臓や喘息の発作等の原因となる。しかし住宅用薪ストーブを常用するなどで、この排煙が微粒子汚染問題の主要部分となっている地域もあるという。このためEPAでは、2015年以降に製造される機種を対象に、現行機種より大気汚染が約80%少ない排出基準を提案した。これを完全実施すれば、改正基準の遵守に必要な費用1ドルあたり、118~267ドルの健康面の利益をもたらすと試算している。新機種は燃料利用の効率化で暖房費も節約でき、基準改正による健康・経済面の利益は年間18~24億ドルに上るという。EPAでは今回の提案に対する意見を90日間募集、2015年に最終規則を発令する予定である。
情報源 | アメリカ環境保護庁(EPA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ環境保護庁(EPA) |
分野 | 健康・化学物質 大気環境 |
キーワード | 大気汚染 | PM | アメリカ環境保護庁 | EPA | 粒子状物質 | 健康影響 | 大気汚染物質 | 排出基準 | ストーブ | 薪 |
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