イギリスのビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は、クリーンエネルギー技術開発プロジェクト2件にBEISのエネルギーイノベーションプログラムから合計3480万ポンドを拠出すると発表した。プロジェクトの1つは水素ガスを利用した熱供給技術の開発で、2500万ポンドを投資する。家庭のガス管を水素用に使う可能性を試験し、ボイラーや調理機器など革新的な水素の応用方法を開発する。もう1つは、スマート熱供給システムの開発で980万ポンドを拠出する。これは、イギリスの研究開発拠点であるカタパルトセンターの一つ、エネルギーシステム・カタパルトによる「スマートシステム・熱プログラム」の第二フェーズで、地方自治体と協力して地域のエネルギー計画を策定し、低炭素・低価格のスマート熱供給技術の実用化を支援する。イギリス政府は、先に発表した産業戦略グリーンペーパー(政策提案書)で、エネルギー技術革新への投資額を2021年までに倍増させ年間4億ポンドとする方針を公表しており、今回の投資もこの方針に従うものである。