国際エネルギー機関(IEA)は、鉄鋼分野のゼロエミッション化に向けて二酸化炭素(CO2)排出量の大幅削減を可能にする主要な技術とプロセスを分析した資料を公開した。可能な限り鉄鋼需要を削減するための対策を講じ、生産設備の改善を行わなければCO2排出量は上昇を続け、2050年には現在より7%増加する予測となる。気候目標を達成するためにはCO2排出量を2050年までに50%以上削減しなければならず、同機関は持続可能な開発シナリオとして、2070年までにCO2排出量をゼロにする道筋を示した。スクラップ材をリサイクルする鉄鋼生産は鉄鉱石から生産するよりも約8分の1の消費エネルギーで済むが、その生産量は約30%に過ぎない。建築物の耐用年数延長などの対策で、2050年には世界の鉄鋼需要を約5分の1に削減でき、同開発シナリオにおける累積CO2排出量削減目標の約40%に貢献する。水素ベースの直接還元鉄(DRI)とCO2回収・有効利用・貯留(CCUS)は、同累積CO2排出量削減目標の約25%に貢献する。
情報源 | 国際エネルギー機関(IEA)技術レポート |
---|---|
国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国際エネルギー機関(IEA) |
分野 | 地球環境 環境総合 |
キーワード | リサイクル | 二酸化炭素 | CO2排出量 | 国際エネルギー機関 | 消費エネルギー | ゼロエミッション化 | スクラップ材 | 鉄鉱石 | 水素ベース | 直接還元鉄 |
関連ニュース |
|