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 国立科学財団、山火事からの予想を超える亜硝酸の排出が世界の大気質に影響を与えていると報告

発表日:2020.10.27


  国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、世界中の山火事の煙に含まれる亜硝酸濃度は、実験室でのデータに基づく予想より2~4倍高いことが明らかになった。予想していたよりもかなり高い高度まで上昇し、オゾン汚染を増加させ、大気の質に悪影響を与えていた。亜硝酸は山火事の風下で、作物や肺疾患を持つ人々に悪影響を与えるオゾン汚染を悪化させる可能性がある。山火事の煙に含まれる亜硝酸は、ヒドロキシルラジカル(OH)の形成を促進する。予想していなかったことに、世界中の煙に含まれるOH生成の約60%が亜硝酸によるものであると推定された。OHは場所によってはオゾン濃度を7ppb押し上げ、規制値を超える量となる。亜硝酸は山火事の後には大量に存在するが、太陽光ですぐに分解されてしまうため、地球規模での研究は困難であった。そこで衛星観測データと、航空機に搭載した装置で測定したデータの2つを比較して実際の濃度を調査する研究を実施した。

情報源 国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 国立科学財団(NSF)
分野 健康・化学物質 大気環境
キーワード 太陽光 | 山火事 | ヒドロキシルラジカル | 大気質 | 国立科学財団 | 衛星観測 | オゾン濃度 | 亜硝酸 | オゾン汚染
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