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 イギリス気象庁、大気中の二酸化炭素濃度が間もなく象徴的な閾値を超えると予測

発表日:2021.01.08


  イギリス気象庁(MetOffice)は、ハワイのマウナロア観測所での二酸化炭素(CO2)濃度の年間平均値が、2021年は2020年と比べて2.29±0.55ppm増加すると予測した。2021年はラニーニャ現象に伴う気象パターンにより自然の炭素吸収源が強化されるため、通常よりもCO2濃度の増加はわずかに小さくなるだろう。しかし、大気中のCO2は蓄積され続けるため、2021年4~6月の数週間は417ppmを超えると予測した。417ppmは、産業活動が始まった18世紀後半の278ppmより50%高い値である。CO2濃度は例年5月にピークを迎え、その後は北半球の森林の成長期に生態系がCO2を吸収するため濃度が低下し、9月以降に再び上昇する。2021年の年間平均CO2濃度は416.3±0.6ppmとなる予測である。パンデミックの影響で2020年の世界のCO2排出量は前年より7%減少したが、CO2は非常に長い間大気中に留まるので、CO2濃度は増加し続けている。人間の活動に伴って生じた大気中のCO2濃度が産業革命前のレベルから25%増加するまでには200年以上かかったが、その後30年で50%の増加に近づいている。

情報源 イギリス気象庁(MetOffice)ニュース Mauna Loa carbon dioxide forecast for 2021
国・地域 イギリス
機関 イギリス気象庁(MetOffice)
分野 地球環境
キーワード CO2 | 生態系 | イギリス気象庁 | 北半球 | ラニーニャ現象 | マウナロア観測所 | 炭素吸収源 | 二酸化炭素濃度 | パンデミック | 森林成長期
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