海外ニュース


 中国科学院、地域の排出ガスがヘイズと粒子状物質の成長を増幅させると報告

発表日:2021.01.27


  中国科学院(CAS)は、大気中のエアロゾル粒子の主要な発生源である新粒子生成(New particle formation:NPF)イベントが大気汚染の激しい大都市で有する役割や、その後の成長を通じたヘイズ形成への寄与に関する調査結果を報告した。研究チームは2015~2017年にかけて計4か月間、北京中心部の地上レベルと高度260mで、エアロゾル組成と密度分布の同時測定を実施した。ヘイズの発生は、地上レベルでも上空でも生成されたばかりの粒子が成長することで始まるが、地上レベルでは地域で排出される一次粒子や前駆体の影響を受けて粒子の成長率が高くなるため、より深刻であった。さらに、ヘイズが発達すると大気の安定性が高まり、地上レベルでヘイズの深刻さが増した。排出削減がヘイズの発生にどのような影響を与えるかシミュレーションを行った結果、削減量が30%以上であれば蓄積状態での一次粒子と二次粒子の濃度が大幅に低下し、ヘイズの発生が抑制されることが分かった。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 大気環境
キーワード 大気汚染 | 中国科学院 | 粒子状物質 | エアロゾル粒子 | 大気中 | ヘイズ | 新粒子生成 | New particle formation | ヘイズ形成 | エアロゾル組成
関連ニュース

関連する環境技術