アメリカ航空宇宙局(NASA)は、衛星観測データを活用することでアラスカの生物多様性を測定する新しい手法を開発した。この新たな手法では、アラスカの国家石油備蓄地域における、植生の状態や水温などの景観の特徴を示す衛星観測データと、魚のDNAを含む水のサンプルを組み合わせて、河川の様々な場所で各魚種が出現する可能性を示す地図を作成する。さらに、この地図と魚の種類の位置を示す水中データを組み合わせることで、北極圏に生息する在来魚の生息地を広範囲にわたって効率的に特定することができる。土地管理局(BLM)は既にこの手法をアラスカ以外の地域にも拡大することを計画しており、NASAのチームはカリフォルニア州沿岸の両生類を監視する同様のプロジェクトに取り組んでいる。こうした情報は、BLMのような組織が、人為起源の開発や気候の変化による脅威から生態系を守るため、より多くの情報に基づいた意思決定を行うのに役立つ。