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 生物多様性条約事務局、『地球規模生物多様性概況第3版(GBO-3)』で新たなビジョンを呼びかけ

発表日:2010.05.10


  生物多様性条約事務局は、生物多様性の現状とその損失が人間に及ぼす影響を評価した報告書『地球規模生物多様性概況第3版(GBO-3)』を発表した。報告書は「2010年までに生物多様性の損失速度を著しく減少させる」との目標は達成できなかったと評価し、生物の保全と持続可能な利用のための行動を迅速かつ大胆に取らない限り、生命や経済活動の基盤である自然生態系が急速に劣化・崩壊するおそれがあると警告している。また、生物多様性の損失が急激に加速するという「転換点」が近づいており、例えばアマゾンの大規模森林枯死、淡水湖の富栄養化、サンゴ礁の劣化等が危惧されるが、新たな戦略の下に迅速で効果的な対策を講ずれば、こうした事態は回避可能として、各分野の施策を提案している。また、生物多様性損失と気候変動の問題は一体のものであり、同列の優先度を与え、連携のとれた取り組みをしなければならないとしている。報告書は、今年9月の国連総会に重要な情報を提供するとともに、10月には名古屋での生物多様性締約国会議(COP10)で行われる交渉の基盤となる。

情報源 生物多様性条約事務局(CBD) プレスリリース(PDF)
国・地域 国際機関
機関 生物多様性条約事務局(CBD)
分野 自然環境
キーワード 生態系 | サンゴ礁 | 生物多様性条約 | CBD | COP10 | アマゾン | 2010年目標 | GBO | 損失速度 | 淡水湖
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