国際プロジェクト、マングローブの危機と保護・利益について包括的報告書を発表

発表日:2010.07.14

『世界のマングローブ分布地図』(World Atlas of Mangroves)が発行され、希少で重要な機能を持つマングローブ林が、一部の国の修復活動にもかかわらず激減し続けていることが明らかになった。この報告書は、国際的な共同プロジェクトによって実施されてきたマングローブ調査の結果をまとめたもので、世界のマングローブ面積は、エビ養殖池や農業用地への転換によって1980年以来5分の1が失われ、現在では15万平方キロメートルまで減少したという。マングローブ林は、硬くて上質な木材や炭が取れ、周辺の汽水域は世界でも有数の魚や甲殻類の生育地であるほか、サイクロンや津波から沿岸域を守る自然の防波堤としての役割も果たしている。こうして自然資産であるマングローブ林が生み出す経済効果は、年間1ヘクタール当たり2000~9000ドルとされ、養殖等による収益をはるかに上回る。そのためマングローブ林の減少により、今後経済や環境に多大な影響が懸念されるという。同報告書はマングローブ保護・再生の緊急性を伝え、同時に弾力性のある生態系の回復は、災害弱者の人々のライフラインの確保にもつながるとしている。

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