カナダ環境省(EC)は、石炭火力発電所における温室効果ガスの排出削減へ向けて、規制案を発表した。カナダは、温室効果ガスを2020年までに2005年比で17%削減するとの目標を設定しており、大きな削減効果が見込まれる電力部門での削減に、2010年から着手している。今回の規制案は、新設の石炭火力発電設備および耐用年数を経た古い石炭発電設備を対象に、厳しい排出基準を適用するもので、段階的廃止により排出削減に大きな効果があるとしている。石炭などの発電所の排出削減のため、連邦および州政府、業界は他にも対策を講じているが、それに加えた今回の規制案で、発電所の温室効果ガス排出は絶対量で削減されるものと期待される。規制案は2011年8月27日に官報にて公開された後、60日の意見公募期間を経て、最終規則は2012年に公示、2015年の7月1日に発効する予定である。