イギリスのブリストル大学を中心とする研究チームは、成層圏への微粒子注入により気温を下げる地球工学の実行可能性を調査するプロジェクトの一環として、今後数ヶ月で特殊な試験を実施する。この工学的手法は、微粒子が成層圏に放出されると太陽放射を反射して地球を冷却するという自然のプロセスを真似たもので、過去の火山大噴火による気温低下と同様の効果が期待されるという。プロジェクトでは、1)注入する微粒子の特定と気候・生態系などに与える影響の検討、2)成層圏への注入方法、3)気候・環境影響のモデル化、を研究の柱としている。今回の試験は2)に該当し、気球から吊るしたホースで地上1kmまで水を汲み上げる方法を様々な気象条件で試行し、この方法による成層圏への微粒子注入が、高度20kmで実行可能かを評価するという。これまで、地球工学は温暖化対策に有効とされる一方で、地域的な気象への影響など、予期せぬリスクが懸念されている。研究者らは、プロジェクトの結果をもとに、この技術開発をめぐる議論が進展することを期待している。
情報源 | 自然環境研究会議(NERC) プレスリリース |
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国・地域 | イギリス |
機関 | 自然環境研究会議(NERC) |
分野 | 地球環境 大気環境 |
キーワード | 地球温暖化 | リスク | NERC | 成層圏 | 地球工学 | 気温上昇 | 環境影響 | 太陽放射 | 自然環境研究会議 | 微粒子 |
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