生物多様性条約(CBD)は、地球温暖化抑制を目的とした気候地球工学の使用に関する詳細な評価を行った。気候変動の悪影響を食い止めるには温室効果ガス(GHG)の削減を急ぐ必要があるが、それがあまり進まない中、現在の大気中GHGの濃度と滞留時間の長さへの懸念から、追加的措置としての地球工学技術が提案されている。IPCCの低炭素シナリオも、炭素回収貯留(CCS)を行うバイオエネルギーの促進を前提にしている。今回の評価は、イギリス自然環境研究会議(NERC)の協力により、大気からの温室効果ガスの除去(ネガティブ・エミッション)と太陽光反射法(太陽放射管理)の各手法の有効性と影響、さらに現行の管理メカニズムや規制の枠組みを、環境への影響の観点から検討した。その結果、CCSなどの炭素除去技術は、実現可能性、有効性、影響ともに不確実であり、生物多様性に及ぼす影響について科学的検討をさらに進める必要があるという。ただしNERCの研究者は、「排出削減と地球工学は相反するものではなく、パリ協定の目標達成には両方が必要ではないか」と述べている。
情報源 | 生物多様性条約(CBD) プレスリリース(PDF) |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 生物多様性条約(CBD) |
分野 | 地球環境 自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 地球温暖化 | 気候変動 | 温室効果ガス | イギリス自然環境研究会議 | NERC | 地球工学 | 生物多様性条約 | CBD | 太陽光 |
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