欧州委員会は、EU域内の河川、湖沼、沿岸水域などの水を、化学物質による新しいタイプの汚染から守るために、水質環境基準の優先リストに植物保護剤(殺菌、除草等)、殺生物剤、工業化学物質、燃焼副産物、医薬物質など15の化学物質を加えることを提案した。医薬物質については、水中の残存濃度が一定基準以上になると、生物に健康被害(生殖障害など)を与えることが科学的に実証されたため、今回初めて対象となった。EUの水政策は、人や環境が必要とする水を質・量ともに十分に確保することを主眼としており、2000年のEU水枠組み指令(WFD)を法的根拠として、2015年までに地表水、地下水を含め、あらゆる水を健全な状態にすることを目指している。これまでは、2001年に制定された優先物質リストに基づき、33の物質が監視されている。今回の提案は、「水政策分野での環境質基準指令」の優先物質リスト改正案として、化学物質による水質汚染の監視と報告、それ以外の汚染物質の正確な濃度把握などの管理改善策とともに、欧州議会及び欧州理事会に提出される。
情報源 | 欧州委員会 プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州委員会 |
分野 | 水・土壌環境 |
キーワード | 化学物質 | 河川 | 湖沼 | 欧州委員会 | EU | 環境基準 | 健康影響 | 水質汚染 | 水枠組み指令 | 医薬品 |
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