EUが資金を提供し、イギリス、ブルガリア、ルーマニアの自治体や企業らがパートナーとなって実施したDEHEMS(デジタル環境家庭エネルギー管理システム)プロジェクトで、電力消費量が適切に情報提供されれば、消費者は行動を変え、省エネを実現できることが示された。DEHEMSシステムでは、世帯ごとの電力消費量を6秒ごとにダッシュボードという小さなスクリーンに表示する。この情報はテレビ、スマートフォン、パソコンなどの機器、ソーシャルネットワークにも提供する。また、中央サーバーでこれらのデータを集約することで、各世帯では、同じタイプの世帯における電力消費量と比較することも可能である。このようなダッシュボートによる情報提供の結果、実際に平均8%の省エネにつながったという。すでに、同システムを利用した2製品は、家庭、学校、中小企業向けに販売されている。また、パートナーの協力で産業向けシステムの実用化も近く、欧州委員会は、数年のうちにDEHEMSシステムがヨーロッパ内外で主要な省エネ技術になりうるとしている。