イギリス政府は、EUの生息地指令および野鳥指令について、イングランドでの実施状況に関するレビューを完了し、その結果に基づき、大規模インフラ事業を持続可能なかたちで進めるための政府間組織の設立や、指令遵守促進のための手引き作成等の対策を実施すると発表した。手引きは遵守に向けた対策等をより明確な表現で説明し、開発業者側、規制側の双方にとって分かりやすいものにするという。イギリス環境・食糧・農村地域省(Defra)主導の下、関係者や各省庁との協力により作成された今回のレビューでは、両指令とも、これまで自然保護に効果を発揮しているが、問題もあることが指摘された。レビューは、指令のなかで企業に関わるプロセスに重点を置き、環境保全を強化する一方で、企業の負担を軽減し、指令遵守を図るよう提言している。環境大臣は、今回のような対策を講じることで、開発業者の指令遵守に対する理解を深め、野生生物に対し高水準の保護を確保し、これにより、経済と環境を両立させるグリーン経済の実現を目指したいとしている。