イギリス環境・食糧・農村地域省(Defra)は、イギリスが世界のサンゴ礁を気候変動や人間活動の影響から守るためのサンゴ礁保護宣言に調印したと発表した。同宣言は2017年10月にマルタで開催された「私たちの海洋」会議でオーストラリア、フィジー、セイシェル等12か国が署名し共同で発表した。オーストラリアのグレート・バリア・リーフからイギリス沿岸の8000年を経た冷水性サンゴ礁まで英連邦領海には世界のサンゴ礁のほぼ半分が存在し、2億5000万人に食料と生計を提供している。イギリス領海にはグレートブリテン島西南沖に海洋保全ゾーン指定のサンゴ礁とスコットランド西岸沖に広大なサンゴ礁があり、海外領土の領海には多数の熱帯サンゴ礁や冷水性サンゴ礁がある。2017年開始のブルーベルト・プログラムでは、イギリス領インド洋地域等、7つの群島の領海400万km2の保全のため2020年まで調査を実施し、その中で地域と協力してサンゴ種を保護する。折から2018年は「国際サンゴ礁年」である。