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 (独)農業環境技術研究所、温暖化による土壌有機物の分解の加速要因を解明

発表日:2013.08.26


  (独)農業環境技術研究所は、土壌有機物の分解による大気への二酸化炭素(CO2)放出が温度の上昇によってどの程度増加するか(温度係数)を決める要因が、土壌中に存在する様々な有機物のうち、微生物により分解されやすい土壌有機物の分子構造にあることを示したと発表した。微生物が土壌有機物を分解すると、CO2が大気へ放出される。地球全体の土壌有機物に含まれる炭素量は、大気中CO2の炭素量の約2倍であり、土壌有機物の分解速度が僅かに変化しても、地球全体の炭素循環そして地球温暖化に大きな影響を与える。現在使われている気候変動予測モデルでは、温度係数は変動しない固定値として扱われ、気候変動を予測する上で大きな不確定性となっている。同研究所では、温度上昇により土壌有機物の分解がどの程度変化するか予測可能になったため、今回解明した知見をモデルに組み入れることにより、気候変動予測の精度が向上することが期待されるという。

情報源 農業環境技術研究所 プレスリリース
機関 農業環境技術研究所(現:農研機構 農業環境変動研究センター)
分野 地球環境
キーワード CO2 | 微生物 | 地球温暖化 | 気候変動 | 農業環境技術研究所 | 予測 | 炭素循環 | 温度係数 | 土壌有機物
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