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 東京大学大気海洋研究所、海洋生態系の理解を根本から覆す新しい光エネルギー利用機構の直接測定に成功

発表日:2012.02.16


  東京大学大気海洋研究所は、海洋生態系の理解を根本から覆す新しい光エネルギー利用機構の直接測定に成功したと発表した。これまで、植物プランクトンや海洋細菌の活動に必要なエネルギーのほとんどは、海洋表層での光合成を通じて得られると考えられていた。しかし、2000年にプロテオロドプシンという新たな光受容タンパク質が海洋細菌の間に広く分布していることが見つかり、その遺伝子を大腸菌に組み込むとATP(生物共通のエネルギー物質)が合成されることが確認されたことから、光合成とは異なる新たな光エネルギー利用のしくみとして注目されていた。今回、研究グループは、海洋細菌の分離株を用いて、プロテオロドプシンの機能を初めて直接測定することに成功。これにより、海洋細菌が実際にこの新しい光エネルギー利用機構を用いていること、またその量が海洋生態系のエネルギー循環に対して大きな割合を占めていることを明らかにした。この成果は、海洋生態系についての理解を根本から覆すことに迫るものであると同時に、地球上の炭素循環(二酸化炭素濃度の変動)の理解などにも、今後影響を与えていくと考えられるという。

情報源 東京大学大気海洋研究所 学術ニュース
同上 詳細版(PDF)
機関 東京大学大気海洋研究所
分野 地球環境
自然環境
キーワード CO2 | 地球温暖化 | 二酸化炭素 | 炭素循環 | 海洋生態系 | 植物プランクトン | 東京大学大気海洋研究所 | 光エネルギー | 海洋細菌 | プロテオロドプシン
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