気象庁は、世界気象機関(WMO)の「温室効果ガス年報第9号(2013年11月6日発表)」において、2012年の世界の主要温室効果ガス濃度が過去最高値であったと発表した。同庁では、運営するWMO温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)において、世界中の温室効果ガス観測データを収集・解析している。今回、2012年12月までの観測データを世界の専門家と協力して解析した結果、大気中の主要な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)及び一酸化二窒素(N2O)は増加を続け、2012年における世界平均濃度が過去最高を記録したことを明らかにした。また、大気中のメタン濃度の増加には、熱帯域および北半球中緯度からのメタンの排出が寄与している一方で、北極域からの排出量には変化が見られていないことが指摘されている。なお、同年報は、2013年11月にポーランドのワルシャワで開催される気候変動枠組条約第19回締約国会議(COP19)で配布される予定という。