(株)東芝は、同社が開発した「森林資源を活用したナノカーボン製造システム」が、林野庁の新規委託事業「森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業」に採用され、大分県日田市で実用化に向けた実証試験を開始すると発表した。今回採用されたのは、熱分解技術やナノカーボン生成技術を用いて、「未利用バイオマス」である間伐材や木質チップなどから、カーボンナノチューブなどのナノカーボン素材を生成するシステム。このシステムは、森林資源を用いることから、化石資源代替効果が期待され、地球温暖化抑制に貢献するだけでなく、未利用木質バイオマス市場などの地域農林業活性化にも寄与すると期待されている。また、低環境負荷のナノカーボン素材は、環境調和型製品への適用など用途拡大が期待でき、新たなナノカーボン市場を創出するという。