(独)情報通信研究機構(NICT)は、高分解能航空機搭載映像レーダ(Pi-SAR2)により、平成26年9月27日に噴火が始まった御嶽山の緊急観測を実施した結果を発表した。NICTが開発したPi-SAR2は、Xバンド(1GHz~40GHz)の電波の利用や、合成開口処理により、火山の噴煙や雲の影響を受けることなく地表面を30cmの細かさで観測することができる。今回の観測は10月2日に実施し、12時45分から14時30分の間に、雲に覆われ噴煙が立ち上る御嶽山山頂周辺の地表面を、上空約13,000mを飛行しながら、様々な方角から複数回観測。これにより取得したレーダ画像は、直ちに火山噴火予知連絡会をはじめ関係機関に提供しており、Webサイトを通じて広く公開している。NICTでは今後も、Pi-SAR2による観測を火山活動に応じて継続する予定で、火口付近の変化や火山灰の堆積状態の推定等を行う予定という。