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 JST、水素触媒機能を持つ半合成型鉄ヒドロゲナーゼ酵素の創出に成功

発表日:2015.11.04


  科学技術振興機構(JST)は、マックスプランク陸生微生物学研究所の嶋 盛吾グループリーダーらが、水素触媒機能を持つ半合成型鉄ヒドロゲナーゼ酵素の創出に成功したと発表した。常温常圧の温和な条件で水素ガスを生産・利用している微生物は「ヒドロゲナーゼ」酵素と呼ばれる生体触媒を使って水素ガスの活性化を行っている。なかでも鉄ヒドロゲナーゼ酵素は、さまざまな有機物に水素添加の化学反応を促進することから、化学工業への利用や水素生産への活用が期待されている。今回、嶋グループリーダーらは、大量培養可能な大腸菌に遺伝子を組み込み、鉄ヒドロゲナーゼ酵素を構成するタンパク質を生合成し、そのタンパク質に、化学的に合成したコンパクトな金属化合物を取り込ませる方法を見いだすことで、水素を生産または分解する機能を持つ、半合成型鉄ヒドロゲナーゼ酵素の作製に成功した。今後、水素の工業的利用を可能にする酵素の大量生産や機能改良への応用が期待できるという。

情報源 科学技術振興機構(JST) プレスリリース
機関 科学技術振興機構(JST)
分野 地球環境
キーワード 水素 | 科学技術振興機構 | 触媒 | JST | 酵素 | タンパク質 | ヒドロゲナーゼ | マックスプランク陸生微生物学研究所
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