理化学研究所は、ルイジアナ州立大学との国際共同研究グループが、植物の細胞分裂に抑制的に働く阻害タンパク質の機能を解明したと発表した。阻害タンパク質「SMRタンパク質ファミリー」は、多くの遺伝子で構成されているが、どのSMRタンパク質が細胞分裂を抑制するのかは明らかにされていなかった。今回、さまざまな植物由来のSMRタンパク質を導入することで毛の形が正常に戻るかを、モデル植物のシロイヌナズナを用いて調べた。その結果、導入したすべてのSMRタンパク質で毛の形が正常に戻ることが確認された。このことから、それぞれのSMRタンパク質の類似性は小さいにも関わらず、個々のSMRタンパク質の機能に差はなく、働く場所や時間が異なることが大きな違いであることが分かった。また、SMR2が働かない植物では葉のサイズが大きくなることが観察された。これらの研究成果は、植物細胞の分裂や分化の基礎的な仕組みを理解する上で重要な知見であるばかりでなく、植物バイオマスを増大するような育種への応用が期待できるという。
情報源 |
理化学研究所 プレスリリース
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機関 | 理化学研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | バイオマス | 理化学研究所 | 植物 | タンパク質 | SMR | シロイヌナズナ | 細胞分裂 | ルイジアナ州立大学 |
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