九州大学、東京海洋大学及び環境省は、南極海においてマイクロプラスチックが浮遊していることを確認したと発表した。大きさが5mmを下回った微細な「マイクロプラスチック」は、表面に有害物質を吸着する性質があるが、それが誤食によって海洋生物に取り込まれてしまうなど、海洋生態系への悪影響が危惧されている。これまでの研究によって、世界各地の沿岸域や日本海などの縁辺海、さらには太平洋や大西洋、あるいは北極海での浮遊が確認されている。今回、環境省環境研究総合推進費(4-1502)の助成を受けて、東京海洋大学の海鷹丸で南極海の調査を行った結果、南極海に設定した全5測点から計44粒のプラスチック粒子が発見され、うち38粒は南極大陸に最も近い2測点で見つかった。採集数と採集に用いた網を通過した海水量、そして船上観測した風速や波高をもとに推定した、マイクロプラスチックの浮遊密度(深さ方向の鉛直積分値)は、最も多い測点で28万6千粒/km2となった。これは北太平洋での平均的な浮遊密度と同じ水準であるという。
情報源 |
九州大学 プレスリリース(PDF)
東京海洋大学 プレスリリース 環境省 報道発表資料 |
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機関 | 九州大学 東京海洋大学 環境省 |
分野 |
ごみ・リサイクル 水・土壌環境 |
キーワード | 環境省 | 九州大学 | 調査 | 環境影響 | 海洋生態系 | 南極海 | 東京海洋大学 | マイクロプラスチック |
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