岡山大学と理化学研究所、京都大学の共同研究グループは、光合成の光化学系II複合体が光合成の水分解反応において酸素分子を発生させる直前の状態の立体構造を捉えることに成功し、酸素分子の生成部位を特定したと発表した。光化学系II複合体は、光のエネルギーを利用して、水分子を酸素と水素イオン(プロトン)と電子へと分解して酸素分子を発生させる。今回研究グループは、X線自由電子レーザーにより、光化学系II複合体が水分解反応において酸素分子を発生させる直前の状態の立体構造を2.35オングストローム分解能で決定し、複合体の中にある酸素発生中心とよばれる触媒部分において、水分子が導かれて酸素分子へと変換される仕組みを明らかにした。この成果は、光合成における水分解反応の機構の核心に迫る成果で、太陽光エネルギーを利用して水分解反応を人工的に行う「人工光合成」のための触媒創成に重要な基礎を提供するものであるという。
情報源 |
岡山大学 プレスリリース
京都大学 研究成果 |
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機関 | 岡山大学 京都大学 理化学研究所 (公財)高輝度光科学研究センター |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 触媒 | 理化学研究所 | 京都大学 | 酵素 | 光合成 | 太陽光エネルギー | 岡山大学 | 光化学系 | 水分解反応 |
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