新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、(株)神戸製鋼所、JFEスチール(株)、新日鐵住金(株)、新日鉄住金エンジニアリング(株)、日新製鋼(株)とともに、パイロット規模の試験高炉において、CO2排出低減効果の検証試験を完了したと発表した。同高炉は、高炉からのCO2発生量を抑制するとともに、発生したCO2を効率的に分離・回収技術を開発するためのパイロット規模(容積12m3)の試験高炉で、新日鐵住金の君津製鉄所構内に建設された。水素を鉄鉱石の還元材として利用することでコークス使用量を削減し高炉からのCO2排出量を削減する技術と、高炉ガス(BFG)からCO2を分離・回収する技術の実証を行う「試験操業」を計4回行った。その結果、CO2削減・分離・回収技術の確立にめどが立ち、製鉄プロセスのCO2排出量を約30%削減する目標達成に向けて、大きく前進したという。