住友大阪セメント(株)は、アスベスト含有廃棄物を化学的に無害化処理する技術を開発したと発表した。従来、アスベスト含有廃棄物の処理方法は、環境負荷が大きいことや処分場の確保等の課題があった。同社は今回、2008年5月から専用の実験設備で化学的処理実験を繰り返した結果、100℃以下の低温において数時間で廃棄物中のアスベストを無害化することに成功。同技術は、酸性の処理液とアスベスト含有廃棄物に含まれるアルカリ性の結合材との中和反応熱を利用しているため、従来の高温溶融法に比較してエネルギー消費量が少なく環境負荷が小さい点が特徴である。また、白石綿(クリソタイル)、茶石綿(アモサイト)など種類の異なる石綿でも、同一プロセスで無害化できるという。同社は、無害化処理後の固形物をセメント原料として処理することを視野に入れた実験も開始しており、将来的にはアスベスト含有廃棄物をセメント原料としてリサイクルする技術の確立を目指すという。
情報源 |
住友大阪セメント(株) ニュースリリース(PDF)
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機関 | 住友大阪セメント(株) |
分野 |
ごみ・リサイクル 健康・化学物質 |
キーワード | 環境負荷 | リサイクル | 住友大阪セメント | アスベスト | 無害化 | 廃棄物 | 低温 | 中和反応 | 高温溶融法 | セメント原料 |
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