環境省は、石西礁湖並びに石垣島及び西表島の周辺海域(沖縄県石垣市並びに八重山郡竹富町)で実施した「サンゴ群集分布調査」の概要を公表した。近年、日本のサンゴ群集は状況が著しく変化していることから、同省は2017年度からサンゴ群集分布調査を進めている。今回、同海域の「造礁サンゴ群集被度(サンゴ類の着生基質となる底質のうちサンゴ類の被覆率)」について、衛星画像データを用いて「暫定サンゴ礁分布図」を作成し、スポットチェック法(15分間のスノーケリングを行い、サンゴ被度等を目視により観察)による70地点の補完調査を行い、前回2008年に準拠した「サンゴ礁分布図」を作成した。同省では、1991年、2008年、そして今回(2017年)に作成した分布図の比較を行い、サンゴ被度の変遷や白化現象の影響を分析している。今後もサンゴ群集分布調査を実施し、サンゴ群集の動態に関する他の調査も併用しつつ、同海域のサンゴ群集の保全・再生に取り組んでいくという。