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 京大と横国大、ジェネラリストのバッタが絶滅危惧種となる要因を解明

発表日:2018.11.27


  京都大学と横浜国立大学の研究者は、「ジェネラリスト」の昆虫が絶滅危惧種となる要因を解明した。両者は、環境省の昆虫類レッドリスト(バッタ目バッタ科)で絶滅危惧種ⅠAに指定されている「アカハネバッタ(学名 Celes akitanus)」の生態解明に取り組んでおり、既往調査において当該バッタの生息域が伝統的な方法(火入れと草刈りの交互実施)で管理されている草地のみであることを突き止めている。今回、当該バッタの食性に関する定量的な調査手法として、草地で当該バッタの糞を採取し、糞に含まれている植物破片のDNA解析を試行した。その結果、アカハネバッタは1)広食性であるが、2)低頻度な植物も積極的に食べていることが分かり、3)植物の種類が少ない草地では個体群を維持できないことが示唆された。バッタ類は餌となる植物種を選好する特性を有することから、アカハネバッタの保全・再生においては植物の量のみならず多様性に配慮した生態系管理が有効であるという。

情報源 京都大学 研究成果
横浜国立大学 プレスリリース
機関 京都大学 横浜国立大学
分野 自然環境
キーワード 京都大学 | 絶滅危惧種 | レッドリスト | 横浜国立大学 | 多様性 | 生態系管理 | ジェネラリスト | アカハネバッタ火入れ | 草刈り
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