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 東京農工大など、カイコの遺伝子DBから環境適応に関与する未知の酵素を発見

発表日:2019.02.19


  東京農工大学、国立遺伝学研究所、ライフサイエンス統合データベースセンターおよびカンザス州立大学の国際共同研究グループは、昆虫の遺伝子データベース(DB)から「活性酸素を除去する酵素『スーパーオキシドディスミューターゼ(SOD)』」を特定し、これまで知られていない4種類の遺伝子を発見した。昆虫は、環境からストレスを受けたときに発生する活性酸素を除去するシステムなど、他の生物にない環境適応能力を発揮して繁栄できたと考えられている。同研究グループは、カイコ(Bombyx mori)とタバコスズメガ(Manduca sexta)の遺伝子DBを用いて、遺伝子産物の類似性の観点からSODを探索した。その結果、7種類のSODを抽出し、うち4種類のSODに新しいタイプのSOD遺伝子が存在することを発見した。さらに、新たなSODのうち2種類はユニークなタンパク質構造を持ち、それらの発現要因は異なり、両種が異なる遺伝子を使い分けていることなどを解明した。昆虫の環境適応戦略の解明のみならず、ヒトのSOD進化過程の推測につながる知見が得られたという。

情報源 東京農工大学 プレスリリース
国立遺伝学研究所 プレスリリース
ライフサイエンス統合データベースセンター News
機関 東京農工大学 国立遺伝学研究所 ライフサイエンス統合データベースセンター カンザス州立大学
分野 自然環境
環境総合
キーワード 東京農工大学 | 国立遺伝学研究所 | ライフサイエンス統合データベースセンター | カンザス州立大学 | スーパーオキシドディスミューターゼ | SOD | カイコ | タバコスズメガ | 遺伝子データベース
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