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 東工大、温和な条件下でCO2資源化反応を促進する有機触媒を発見

発表日:2019.06.24


  東京工業大学は、比較的温和な条件下で、二酸化炭素(CO2)から有用物質に変換できる化合物(ギ酸シリル)を合成し、再利用も可能な「有機分子触媒」を見出したと発表した。有機分子触媒は高価な遷移金属や希少な元素を必要としないという利点を持っているが、金属触媒よりも触媒活性が低いものが多い。そのため、目的生成物の変換反応において選択性と活性を両立しつつ、耐久性の高い有機分子触媒の開発が求められていた。同大学は、比較的安定で取り扱いが容易な還元剤として利用されている「ヒドロシラン」とCO2からギ酸シリルを合成する反応における、有機分子触媒「ギ酸テトラブチルアンモニウム」の触媒活性などを評価した。その結果、ギ酸シリルの選択率を99%に維持しつつ、収率92%で効率的な反応が進行することを確認した。この反応は1気圧のCO2を用いて60℃で進行し、反応終了後に室温まで冷却して分離した「ギ酸テトラブチルアンモニウム」は繰り返し利用できるという。

情報源 東京工業大学 ニュース(PDF)
機関 東京工業大学
分野 環境総合
キーワード CO2 | 二酸化炭素 | 触媒 | 東京工業大学 | 有機分子触媒 | ヒドロシラン
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