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 東工大など、アンモニア合成触媒の貴金属不使用・低温・一段合成法を開発

発表日:2019.11.25


  東京工業大学を中心とする研究グループは、貴金属を使わずに、比較的低温条件の下で、アンモニア合成活性を示す物質を一段合成する手法を開発した。工業的なアンモニア合成は高温(400~500 ℃)・高圧(100~300気圧)条件の下で行われている。一方、アンモニア分子(NH3)には水素分子が付いていることから、アンモニアは水素の貯蔵・輸送に役立つエネルギーキャリアとして注目されている。同研究グループは、負の電荷を持った水素イオン(ヒドリドイオン)を有するアンモニア合成触媒の開発に取り組んでおり、今回、酸化セリウムとバリウムアミドを直接反応させることにより、新しいペロブスカイト型酸窒素水素化物「BaCeO3-xNyHz」の合成に成功した。また、この物質の表面に鉄やコバルトを固定し、300 ℃・9気圧におけるアンモニア合成速度を評価したところ、BaCeO3に鉄などを固定した時に見られなかった活性を示し、既往の貴金属触媒よりも高い活性を示すことが分かった。アンモニア合成技術の省エネ化への貢献が期待できるという。

情報源 東京工業大学 東工大ニュース
機関 東京工業大学
分野 環境総合
キーワード 省エネルギー | 水素 | 触媒 | 東京工業大学 | 貴金属 | エネルギーキャリア | アンモニア合成活性 | ペロブスカイト型酸窒素水素化物 | ヒドリドイオン | アンモニア合成触媒
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