東京科学大学と東北大学の研究チームは、単細胞紅藻Cyanidioschyzon merolae(以下「藻類」)におけるデンプン分解の仕組み(TORシグナル伝達)を解明し、資化を制御することで藻類のデンプン蓄積量を向上させることに成功した。本研究のポイントは、1) デンプン分解を調節するGWDタンパク質の特定のアミノ酸がリン酸化されることでデンプン分解が開始されることを発見したこと、2) この仕組みを応用し、デンプン分解を抑制することで、デンプン蓄積量が約1.6倍に向上することを確認したことである。研究グループは、デンプンの幅広い用途を考慮し、これらの新知見によってデンプン量の飛躍的な向上が期待されると考察している。また、作物由来のデンプンを藻類由来のデンプンに置き換えることを可能にし、ひいては環境問題と食料問題という二つの大きな社会問題を解決する糸口になると評している(掲載誌:Plant Physiology)。
情報源 |
Science Tokyo ニュース
東北大学 プレスリリース・研究成果 |
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機関 | 東京科学大学(Science Tokyo) 東北大学 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | CO2 | 地球温暖化 | バイオ燃料 | 環境技術 | 持続可能 | 藻類 | 光合成 | デンプン | リン酸化 | GWDタンパク質 |
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